◎最優秀賞 A様 「おばあちゃんときなこごはん」
僕のおばあちゃんは、もう九十六才、今は認知もあり、面会してもぼくのことは、顔を見てもどなたさんと言います。食のほうも細くなり、ごはんのうえにきなこをのせて、介護職員さんに食べさせてもらっています。食べる時にきなこがこぼれますが笑顔になって食べている様子がなんともほほえましく、昔の家にいたころを思いだします。
秋晴れの空の下、車イスで散歩している様子も介護職員さんから以前はよく耳にしていました。よくしてもらってありがとうです。きなこごはん好きでいてね!
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◎優秀賞 H様
私はこの施設に入所、お世話になって三年になります。その間いつも笑顔で接していただき、有難く感謝しています。時には、皆さん一緒に遠出をしたりします。昨日は揃って中私都まで旅行しました。遠い所で驚きました。又、平素だんご作りなどし、きな粉や、黒砂糖を使って美味しいです。
昔はもちつきなどもあり、思い出してもなつかしいです。
これから秋もだんだんと深まって行きますが、風邪など引かないよう、気をつけて、参ります。
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◎優秀賞 K様 「あんきでええわ」
『あんきでええわ』とは、私の曾祖母が『安心する』ときによく使う言葉だ。
私の曾祖母は五年前に祖母が入院した際の仮住まいで施設に入居した。
五年経った今でも曾祖母はその施設に入居したままだ。なぜか。『あんきでええ』からだそうだ。
入居した時、曾祖母は九十五歳を超えていた。曾祖母の趣味は編み物で、編んではほどきを繰り返し、半ば家族も呆れていた。
そんな曾祖母の編み物を施設の職員さんはいつも褒めてくれるそうだ。
自分の特技を認めてくれる、そんな場所が曾祖母は『あんきでええ』らしい。
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